ot introduction

 ヨブ記1〜25章

ヨブ記は旧約聖書の中でも一風変わった書です。なぜならば、理由なきヨブの災いに対するヨブの対応を通して、さらにそのヨブに応えられる神のことばを通して、災いの意味と神の前に生きるわたしたちの人格について考えさせられる書だからです。今日は、まず…

 エステル記

ペルシア王クロスによる帰還命令の後も、多くのユダヤ人たちはエルサレムに帰還せず、帝国各地に住んでいました。その中には、ペルシアの王宮において高い位置を占めるようになった者もいました。エステルはそのようなユダヤ人の一人です。彼女はペルシア王…

 ネヘミヤ記

ネヘミヤ記にはエズラ記同様にバビロンから帰還したユダヤ人たちがエルサレムを復興していくさまが書かれています。神殿は完成しましたが、まだエルサレムの町の城壁は完成していませんから、町としての機能も十分に果たすことはできていません。更に、律法…

 エズラ記

創世記から列王紀上下に至る歴史、また歴代志上下に描かれている歴史はどちらもバビロンによるユダの民の捕囚(紀元前586年)をもって幕を閉じています。王を失い、神殿を破壊され、領土を奪われた民は絶望の中にいました。その一方で、預言者たちによる破壊…

 歴代志下

歴代志上においてはダビデによる神殿建築の準備が物語られていました。下においてはソロモンにより神殿が建築され、彼の後に続く王たちがどのようにこの神殿に、そしてそこに住まわれている主に関わっていったかが詳しく描かれています。 I. ソロモンによる…

 歴代志上

創世記から始まり列王紀下でまとめられるイスラエルの歴史とは別の観点から、歴代志上下はイスラエルの歴史を物語っています。今回はその前半(歴代志上)を通して、アダムからダビデの治世までを見てみましょう。 I. 系図(1〜9章) 歴代志上はアダムの系…

 列王紀下13章〜25章

紆余曲折を続けてきたイスラエル王国とユダ王国の歴史ですが、それもついに最終章に到達します。メソポタミアを治める列強諸国によってそれぞれが滅ぼされていくのです。しかし、この出来事は単なる歴史の偶然ではありません。列王紀の記者はこれらの出来事…

 列王紀上17章〜下12章

「列王紀」はその名前の通り「王たちの行動」が書かれています。しかし、今日の箇所は主が王と諸国に遣わされた預言者たちの行動に焦点が当てられています。エリヤとエリシャという著名な預言者たちが北王国の王たちと衝突した記事を今日は読んでいきましょ…

 列王紀上1章〜16章

ダビデによって堅く立てられた王国が、その後どうなっていったかを綴ったのが列王紀上下です。ひとつの王国であったものが分裂し、ついには滅びていく悲劇の歴史をたどりながら、なぜそのような事が起こったのかを本書は語っています。今回は、ダビデからソ…

 サムエル記下11章〜24章

統一イスラエル王国の二代目の王として即位し、エルサレムを都と定め、国に平和をもたらしたダビデはその絶頂期にありました。しかし、まさにその時に、王家の将来を定める出来事が起こりました。そして、ダビデ一族は嵐の中を通り抜けていきます。 I. ダビ…

 サムエル記上16章〜下10章

サムエルを通して主が与えられたイスラエルの王制でしたが、初代の王サウロの不従順によって、国に混乱が生まれてしまいました。しかし、主はイスラエルを見捨ててはおられません。新しい王を選び、続いて主はイスラエルを導かれるのです。 I. サウルとダビ…

 サムエル記上1~15章

士師記は「そのころ、イスラエルには王がなかったので、おのおの自分の目に正しいと見るところをおこなった」(士師21:25)の言葉をもって幕を閉じています。暗黒時代のイスラエルに秩序を回復するために、主は王を立てることを選択されました。そして、王制…

 ルツ記

士師記の混乱と戦いの時代に起こったひとつの出来事をルツ記は描いています。旧約聖書の書にその名前を記されている人たちは多くいますが、ルツだけが唯一イスラエルの民ではありません。しかし、異邦人であったルツが本書にその名前を残すだけではなく、イ…

 士師記

主のことばに従う時、イスラエルは戦いで勝利を得ることがヨシュア記には記されていました。その一方で、主のことばを捨てた時、イスラエルは隣国の圧制に苦しむことを士師記は記しています。ヨシュア記は「従順による勝利」の書、そして、士師記は「不従順…

 ヨシュア記

旧約聖書の第二のグループは歴史書です。この歴史書は大きく三つのグループに分かれます。まず、ヨシュア記、士師記、サムエル記、列王紀は、申命記で語られたメッセージとのかかわりの中でイスラエルの歴史を描いています。その一方で、歴代志、エズラ記、…

 申命記

約束の地への侵入を直前に控えたイスラエルの民に向かって、死を直前に控えたモーセが遺言のごとく語ったのが申命記です。本書の題名には「第二の律法」という意味があります。かつてシナイ山において語られた律法が、ヨルダン川東岸のアラバにおいて、約束…

 民数記

民数記と言う名前は、1章ならびに26章に書かれているイスラエルの人口調査から来ています。最初の人口調査はシナイの荒野において行われ、「すべて戦争に出ることのできる二十歳以上の者」(1:3)の数は603,550人でした(1:46)。そして、二回目の人口調査は…

 レビ記

宿営の真ん中に民と共に移動する幕屋が完成したあと(出エジプト40章)、主はモーセに幕屋における礼拝について、さらにその幕屋を中心にするイスラエルの民の生き方について語っています。それがレビ記です。現代に生きるわたしたちにとってはなじみのない…

 出エジプト記16〜40章 

主の力強い手によってエジプトから救い出されたイスラエルの民は自由を獲得しました。そして、約束されている地への旅をはじめました。しかし、彼らの獲得した自由は「自分の好きなことを好きなように行う自由」ではありません。それは、新たに主を主人とし…

 出エジプト記1〜15章 

ヤコブの子孫たちはヨセフの導きによってカナンからエジプトへ移り、そこに定住しました(創世記46:1-27)。しかし、主がアブラハムに約束されたのはカナンです。そして、主はイスラエルを導いて、エジプトからカナンへと移住させます。出エジプトからカナン…

 創世記36〜50章 

創世記の最後の部分には、イサクの子どもであるエサウの子孫たち(36:1-37:1)とヤコブの子孫たち(37:2-50:26)について書かれています。これまで同様、それぞれの部分は「これらが〜の『系図』(ヘブライ語で『トレドート』)」という表現で始まっています…

 創世記10〜35章 

創世記の後半の部分はイスラエル民族の父祖たちの歩みが描かれています。これらの部分も、前半と同様に「これらが〜の『系図』(ヘブライ語で『トレドート』)」という表現で分けられています。今回は五つの部分(10:1-11:9; 11:10-26; 11:27-25:11; 25:12-1…

 創世記1〜9章 

創世記は天地創造の記事(1:1-2:3)をプロローグとし、そのあとに「これらが〜の『系図』(ヘブライ語で『トレドート』)」という表現ではじまる10の部分からなっています。今回は創世記のプロローグとそれに続く3つの部分(2:4-4:26; 5:1-6:8; 6:9-9:29)…

 旧約聖書の書

<新シリーズです。旧約聖書概論。ただし、現在進行中なので、全部はすぐには出て来ません> 旧約聖書をなぜ「旧約聖書」と呼ぶのでしょうか。それは、イエス・キリストによって結ばれた「新しい契約」(略して新約)に対する「古い契約」(略して旧約)が書…