神の物語

神の物語

神の物語

 現代的なウエスレー神学入門。「神の物語」のタイトルのごとく、神学を「神の物語」とたとえて、聖書の物語の枠組みの中で、神学を語っている。実にウエスレイアンであることを読みながら感じる。自分もじつにウエスレイアンだなとも感じる(正木先生は正しい)。
 特筆すべき点は、キリスト論をしっかりと旧約聖書における契約という枠組みの中に置こうとしていること。イスラエルの抜きのキリスト教を避けようとしている点は大変評価できる。聖化論はもうすこしつっこみがほしいし、旧約聖書における「聖」と「きよさ」の区別については厳密にしていないところは、今後、改訂が必要だと思う。