インフォメーション・リテラシー

 先週の東日本大震災以降、やはり考えさせられるのはインフォメーション・リテラシー(もしくはメディア・リテラシーか)。様々な情報が、様々なメディアで流れてくる中で、必要な情報を求めてアンテナを張り、いくつかの情報を比較対照し、何が真実であるかを見きわめていく力が本当に必要だと思う。気がついたことをいくつか。
 まず、一つのメディアのみからの情報によらないこと。新聞だけ(それも見出しだけ)、雑誌だけ(それもスキャンダル大好きのものだけ)、テレビだけ(視聴率しか考えない)、2チャンネルだけ、などはだめ。いくつかの情報を獲得する。私の場合、インターネットがメインだが、それでも、いろいろな情報筋から情報を得ようとする。
 次に、やっぱりソースに当たるということ。だれかが言っていたという二次資料ばかりに偏ってしまうと、誤解の中に陥る。いわゆるチェーンメールのたぐいも同じ。一次資料を見いだして、それを見て、考えること。分からないことばが出て来たら、調べて、正しい定義で用いること。「メルトダウン」「炉心溶融」というが、どういう意味か。どういう現実をあらわしているのか。
 それから、様々なソースから、多様な意見を知ること。今回の原発事故の件でも、東京電力や政府の意見、市井の人の意見、反原発の人の意見、海外の意見、などなど多様な意見を知り、それぞれを比較検討することが必要。このあたりはある程度色々な人のtweetsを見ていると、結構、幅広い意見を見ることができる。反原発ばりばりの社民党から、東電の情報。人々をあおるメディアの情報から冷静にデータを解析している学者の意見。これらを見ておくと、しょうもない誤解を避けることができる。
 日本の数多くの人の反応を見ていると、どうもこのような作業をすっ飛ばして、ワイドショーやメディアのスキャンダル大好き情報だけで動いているようにしか思えない。みんな、情報を集めるのだ。みんな、考えるのだ。そうすれば、真実を垣間見ることはできるはず。