現代霊性論

現代霊性論

　何冊目の内田樹かはしらないが、買って、読んでしまった。どうも神戸女学院大学での講義録のよう。
　興味深いのは、宗教における儀式の大切さを強調していた点。最近、ずっと気になっている、清教徒の伝統生まれの日本のプロテスタントキリスト教にある「アンチ・儀式」の傾向について、考えさせられる。確かに「儀式」を復活すれば伝道ができるとは思わない。しかし、日本のプロテスタントの何とも言えない底の浅さの原因の一つはその辺にあるような気がする。
　あと、あっちこっちをつまみ食いしてつくりだす宗教の危険性。伝統の長さから生まれる安全性も忘れてはならないように思う。