日本の「安心」はなぜ、消えたのか

 山岸俊男の研究を、現代日本の社会に適用したもの。最近の社会の問題に鋭い切り口をもっている。
 別の所でも書いていたようだが、「臨界質量」の概念は、大変助けになる。「みんなが」主義に生きている多くの人をどのように動かすかは、臨界質量が大事である。臨界質量以上に行けば、「みんなが」主義の人は賛成する。しかし、臨界質量以下であると、だれも賛成しなくなる。「全員に賛成させる」ことを目指す必要はない。臨界質量以上に行く事ができるように、努力すればいい。また、社会の少数派であっても、その意見が、臨界質量以上に達するように努力すればいい。
 はっきり言って、すべての牧師必読。そう思う。