プロテスタントにおける教会と宣教の相互関係

 福音主義神学に載っている、西岡義行氏の論文を読む。月曜日の福音主義神学会でも引用されていたし、金曜日にはお会いするので、読んでみた。
 最終的には、教会と宣教の意味を適切に理解し、深めることの重要性が訴えられている。教会とは、「神の民、すなわち特別に主に選ばれた者の集まりという、共同体的人格という側面」を持っている。教会を組織だとか、機能だとかの面にだけ限定して考えることが間違いである。伝道とはホーリスティックなものであり、伝統と社会的活動という二元論的思考を超えたものだろう。西岡氏は、「神の国」という枠組みで捉えようと思っているように見える。
 このあたり、神学的に捉えるためには、信仰共同体の存在意義をしっかりと味わう必要があるのではないか、と思う。特に神の祝福を諸国民へと取り次ぐべき信仰共同体であるイスラエルの姿(もちろん、バラエティーはあるが)を見直すことは必要なんだろう。