神の恵み

 アズベリー神学校にいる時、学生のひとりにジャグラー(投げ物の曲芸師)がいた。彼は曲芸をしながら、福音を語ったりしていた。ただ、時々失敗し、投げているものが下に落ちることがあった。その時、彼は「God's grace(神の恵み)」と言った。それを繰り返すので、いつも投げているものが落ちた時、見ている人も「神の恵み」と言うようになった。
 なぜ、あのジャグラーは投げていたものを落とした時に「神の恵み」と言ったのか。当時、全くわからなかった。単なるキャッチフレーズか、とも思った。事実、そうであったのかも知れない。しかし、ひょっとしたら、何か深い意味があるのではないだろうか。そんなことを最近思った。