偽装請負

偽装請負―格差社会の労働現場 (朝日新書 43)

偽装請負―格差社会の労働現場 (朝日新書 43)

 大阪への往復の電車の中で読み上げる。日本の企業に「公正と正義」はあるのか、と思わせられる。請負業務の体裁をとりながら、実際は派遣である。そんな偽装請負を大企業が行っていた。
 同じ労働をするならば、同じ賃金を支払う。そんな単純な原則が守られていない。
 現代日本(いや、世界の多くの国でもそうだろう)の労働の現場を預言者たちがみていたら、なんて言うだろうか。そんなことを思わされている。確かに人件費はかかる。しかし、しっかりと賃金を払い、練達した技術者として育てる、そんな当たり前のことができなくなっているのだろう。