卒業証書あげない!

 授業料を滞納している学生に卒業証書を出さない高校があることが最近(まあ、卒業シーズンだから)ニュースになっている。そして、「学生の心情を考えるとかわいそうだが、云々」のコメントが出ている。
 原則論として、もっと厳しくあるべきだと思う。つまり、卒業証書のみでなく、卒業の認定も単位獲得および「授業料を完納」をもって、なされるべきである。学生の心情だとか、教育的配慮とかは、関係ない。あくまで、授業料と単位の両方をもって卒業という一種の「学位」は授与されるべきである。学生も、学生の保護者も、このシビアさは理解すべきだと思う。
 しかし、授業料を払うことができないのが保護者の経済状況から明白なのは、卒業ぎりぎりとなる以前から、学校側は把握しているはずだ(滞納している人はほとんどが、以前から滞納の傾向がある)。そうであるならば、学校側が奨学金などを準備する、そのような話をすることが可能なはず。保護者が授業料を払うことができるのに、それをサボっている場合、残念だが、学生は卒業できないようになる。保護者の「責任放棄」が現実となっているならば、学生のために、学校側が別の手を取れると思うのだが。
 結局、厳しい原則を持ちつつ、ケースバイケースで対処するしかない。
 しかし、多くの場合は保護者の責任放棄である、と思うと、何という世の中か、と感じる。