突然訪れる危機から知る人生の矛盾

 秋葉原の事件のニュースの続報を見ると、亡くなった人のことが述べられる。こんなことをしていたのに、突然、命を奪われた、というのが、一般的な論調だと思う。何も悪いことをしていないのに、なぜ、という疑問が遺族の方々には残る。事故や事件があれば、確実に新聞やテレビがこの論調でニュースを出す。
 普段は感じない人生の矛盾が、こんなことを契機に明らかにされる。実は、明日が今日のように続く保証は何もない。だけど、やっぱり、明日は今日のように続くと仮定して進む。そして、突然、明日が今日のように続かない出来事が起こる。普段感じない人生の矛盾が浮き上がってくる。
 「人生は矛盾だらけだ」という観点から人生をはじめるべきなのかも知れない。