帰納的聖書研究法

 昨日の考えの続き。
 帰納的聖書研究法について教授する場合に、何を伝えるべきだろうか。また、Bible Study That Worksに対して、何を追加し、何を省略して教えるべきだろうか。
 まず、デザインに関しては、あくまで「観察」の手助けである、という側面を強調すべきだろう。いくつかの文章が並んでいる時に、それらの文章の間にどのような関係があるのか、適切なラベルを見いだすに当たって、デザインの用語が用いられる。複数の文章の繋がりに対するラベルとしての機能をもっと強調すべきだと思う。
 次に、解釈に関して。従来、ある語の意味を解釈する、という意味において、解釈が用いられてきた。しかし、牧師が帰納的聖書研究法でテキストを学ぶ場合、「このテキストのメッセージは何か」という観点から解釈に取り組む必要がある。その当たりを強調した、解釈の問題を作成する必要があるだろう。もちろん、ある語の意味を文脈の中で解釈する技術を獲得する必要もあるが。「テキストのメッセージ」という観点から解釈に取り組むのならば、まず「このテキストにおいて一番大切なデザインはなにか」という問題を考えること。次に、そのデザインに関する質問に取り組むこと。そして、「示唆されることは何か」という問題に真剣に取り組ませる必要があるのではないだろうか。
 最後に、旧約聖書を解釈する場合に、厳密ではないが、「三つの文脈」の違いを正確に認識し、それぞれの文脈の中で解釈できるようにすること。旧約聖書のそのテキストの文脈、キリスト教正典の文脈(つまり、新約聖書との関わりの中で)、現代教会の文脈。