あまりに多くの声

下に載せている「パレスチナの声、イスラエルの声」を読み上げる。現地にいる人々の意見はわたしたちが想像しているものとは異なることに気づいた。ただ多くの紛争に共通することだが、紛争当事者間の対話(それも草の根レベル)が全く途絶え、その結果、メディアや政治家達が語るあまりに典型化、漫画化された相手の姿を相手の姿そのものと誤解してしまう。そんな現実がイスラエルの人々とパレスチナの人々の間に起こっている気がする。もし、お互いがお互いを「人」として理解しはじめた時、和解が始まるのかも知れない。もちろん、著者の土井氏自身のバイアス(やっぱり、パレスチナ人により同情的)もあるが、それを含めても、イスラエルパレスチナの今を知る上で大切な本だと思った。